◆パワハラ上司の下にいても、悩む人と悩まない人がいる
気の強い長女は、いっとき「営業の仕事をしてみたい」という理由から保険会社に入社してました。
その会社では、その上司のパワハラが原因で、これまで人が入社しては退社するという事態が続いているそうでした。
ただ、前述したように長女は気だけは強く、女性社会(ダンスの世界)の中で揉まれてきただけに、「男のパワハラ」なんて全然平気と言っていました。
また、その会社に入ってくる人は、20~50代まで幅広く、問題に対する「ゆとり世代・さとり世代」の見方が全然違うことに驚いた、とも言っていました。
勿論、一概に「ゆとり・さとり」などと人を区別したりはできませんが、話を聞くと、
ゆとり世代は
パワハラ上司の言っていることがそもそも理解できない、理解しようともしていない、何でこの人は怒っているのか?
「ただ切れてるだけのおじさんに見えてる」。
さとり世代は
ずっと冷めて見ている。
「まあ、俺には関係ないっす。なんかあったら辞めるんで。」と言い
「なんなら鼻で笑っている感じだった」とのことでした(^_^;)。
また、パワハラ上司とて、何も考えずに怒っているのではなくて
結果を出したい、もっと頑張って結果を出したほうが楽しいではないか、という気持ちも伝わらないわけではなく、
対する「さとり世代」は「仕事にそこまで楽しさを求めていないんで」と言っていたそうでした。
その「かみあわなさ」が彼女には楽しかったそうで、暫く勤めることができましたが、最終的には同期の人もいなくなり、退職したそうでした。
自分が上司の暴言に悩んでいても、周囲にけろりとして悩んでいないような人がいたら、どのようにそれに対処しているのか、聞いてみるのも有効的です。
私も店長会議などに出席すると、侮蔑されるような言葉が飛び交うことは多々ありましたが、
先輩社員をお手本にしているうちに地味に抵抗力がついていった経緯があります。
◆パワハラ上司に弱気になってはいけない
私自身、私よりも20歳も年上の人から、上司の暴言について相談されたことがありました。
私はどうやら「なんにも気にしていない人」に見えるよう(-_-)
「あの人は人権を侵害するような発言をする」
人によっては、そのように捉え思い悩む人もいます。
上司は特徴のある言い回し「○○節」でネチネチと攻撃するタイプ。
言い返せば益々心がへこみます。
私は「彼も扱いかた次第では味方に出来る人」と言ったものの、確かに慣れない人は苦手なタイプと感じるかもしれない、とも思いました。
「受け止め方」もいろいろで、非常に「苦手」なタイプの人の発言が「パワハラ」のように感じ、その人の心には突き刺さってしまうこともあります。
他にも「気分で態度を変える」タイプ、無茶なことを言ってくるタイプ、部下の首を掴んで暴言を吐くような暴力タイプもいるでしょう。
女性のパワハラ上司は、状況をみて上手に隠すので、解決に至るまでが難しかったりします。
いずれの場合も「パワハラ」は違法なので、強気でいくことが大切です。
今はそうした相談窓口もあり、力になってくれます。
冷静な態度をとりながらも法的な措置をとりますよという姿勢も大切、そして周囲の味方になってもらえそうな人に「SOS」を発信してみることも大切です。
私も「SOS」を発信した一人で、最もあわないと思っていた人がそれを受け止めてくれ、強固な関係を築いたことがあります。
案外パワハラ上司が(そうとは知らずに)社内の結束に貢献していることもあります。
「みんなで対策を考え」取り組み「信頼」関係が強まることで、あなた自身の心も救われます。
◆パワハラ上司は爆発物。自分を守ろう
私はTVドラマ「相棒」が好きで見ているので、
「パワハラ上司」に、片桐竜次さん扮する内村刑事部長なんかを思い起こすのですが、
あの傍にいる中園参事官のような組み合わせだとうまくいくんだなぁ、と思わされます。
そのドラマの刑事部長はなかなか愛されにくい体質であったりするので、
何かあるとさっと来てくれ、何も言わなくても横で自分のプライドを持ち上げてくれる存在がいるだけで、心強くいられるわけです。
パワハラ上司は、責任はとりだがりません。
私の元いた会社では、クレームも多く発生し、
そのような会社では、自分が請け負ったことの殆どは自力で解決しなくてはならないような風潮になりがちです。
だれだって怒られたくはないから、たらい回しにして逃げてしまうのです。
上司は普段は威勢のいいことを言っていてもあてにはならず、結局自分のせいにされ追い込まれて退職した人もいます。
とりあえず
メールなど、普段からこまめに連絡をいれ「あとで残る」ような形式だけはとっていき、自分だけが責任を背負わされないようにしましょう。
上司や上司の上の人に問われても
「あの時、上司には相談しました」と言うことはできます。
上司のパワハラは、「物事を積極的に」受け止めることができないゆえであったりもするのです。
自分の思い通りに事が進まないとき、「こんなことが自分の身に起こる」ことが耐えられなくなる、
「そのような不幸は自分には相応しくない」とさえ考えます。
「柔軟」な思考で人生を楽しむことができない、という点で「困っている人」と言い換えることもできます。
彼・彼女達は、自分の願望の方が他人の願望よりも大切だと思っていたりするのです。
だから、何か問題が起きると、
爆発物のように過剰な行動で人をかき回すこともあります。
物事が思い通りにならないことに対し、機嫌を損ねているうちに好機を逃し、益々思うように物事が展開しないという悪循環に陥りながらも、
他方では、会社で認められる存在でいたいという欲求もあって「もがいて」います。
(シーズン19の10話以前の)内村刑事部長の苦々しい顔にも、そんなもがきが表れていた気もします。
一方周りの人は上司の起こした爆風に煽られ怪我をしたり、近くにいても運良くかわせた人、状況を素早く察知して逃げる人様々です。
こちら側はこちら側で「忍耐力」を試され、物事を「客観的」に見ることを教わりながら
心地よく生きる術を追求しながら生きいけばよいのだ、
時にはそんな風に考え、強い精神でたち、心まで破壊されないようにしましょう。