ライフスタイル 使命

使命<2>覚醒と悲しい体験

10月 18, 2021

使命感が生まれる

というのは

例えば子供を失った母親が釈尊に助けを求め、やがて目覚めていった<注1>ように

悲しい体験と引き換え

であることが多いようです。

注<1>仏法説話。

最愛の我が子を失い、悲嘆にくれる母に、釈尊は、

その子を救いたいのなら、その″薬″として 芥子の種を探すように

と、語りかけます。

 ただし、 その種は、

まだ 「死人を出したことのない家」からもらってこなくてはならない

言うのです。

その母は、 必死になって 一軒一軒、 訪ねて回るのでした。

けれど、 「死人を出したことのない家」 など、 どこにもありませんでした。

次第にその母親は、 自分だけではなく、

どの家も 家族を亡くした苦しみを抱えているのだ

と、気づき始めます。

そして、 自身の悲哀を乗り越え、「生老病死」 という根本課題の探究に目覚めていったという話です。

 

それはやはり、つきつめれば宇宙が慈悲(慈愛)によって営まれているからなのでしょう。

 

この記事を書いていて、

有名な精神科医、神谷美恵子さんのことを思い出すのですが、

彼女が、あれだけの偉業を成し遂げたのは、ご本人の著書にも記述されているように、

「ご主人の支えが大きかったから」ということに違いないと思うのですが、

そのもっと以前には、彼女が思いを寄せていた青年が亡くなった経緯が、大きく関わっているように思います。

(もちろん、私なんかがその全容を知ることはできないわけですが。)

 

あなたの悲しい体験を通し、

他の誰にも、自分と同じ苦しみを味わってほしくない、

とか、

同じ体験をしている人の支えになりたい、という気持ちが関わっていることが多々あります。

そして、

そういう人達を幸せにするために自分の生命を使っていきたい、

深く使命を自覚した瞬間から、

あなたの境涯は大きく広がります。

 

ですが勿論、

使命の道に進ためには悲しい思いをする必要がある、といいたいわけではないのです。

肝心要なのは

すべての人が本来、宝塔の輝きをもっている

ことを心の底から実感すること

であり

この真実に気づくこと

です。

(「覚醒」の中でお話ししたように、

何としてでもこの状況を打破するのだ、という必死な思いが、新たな能力を引き出す

ということがあります。

誰の人生の中でも、それほどに真剣にならざるを得ないことがあると思っています。)

使命に目覚めるとは、

誰もが平等で「尊極」な存在であると

魂次元で認識し、

自分に縁した人が幸せになるために

身命をなげうって生きると決めること

です。

あなたもワンネスという言葉をご存知のように、

私達が目指すところは、

みんなの心をあわせていくこと、

最終的には

皆が尊極の心に共鳴しあい、歓喜しあっていきるようになること

です。

野心からではない、深い慈愛が基軸であるがゆえに

それは、世間的な仲間意識とか繋がりをはるかに超えてゆきます。

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