受付に立つと感じる「人の波」
受付に立っていると、不思議な現象に出会います。
――さっきまで誰も来なかったのに、突然わ~っと人が押し寄せてくる。
逆に、なぜかまったく誰も来ない時間が続くこともあります。
この「人の波」の体験、
受付業務や接客をしたことのある方なら、共感される方が多い
のではないか、と思います。
私も同僚とよく「不思議だよね」と話していましたが、
「交通の関係でしょ」とあっさり片づけてしまう人もいました。
現実的な要因と心理学的な視点
確かに、
電車やバスの到着時刻、仕事や学校の休憩時間、買い物のタイミングなど、
外部の要因で人の流れが集中することはよくあります。
同じ地域に暮らす人々は、自然と行動パターンが似てくる、ということもあります。
また心理学的にみれば、
人は「均等に来ていたこと」よりも「突然混んだこと」を強く記憶に残しやすい
といわれています。
これを「ピーク体験の記憶」と呼び、
脳はインパクトのある出来事の方を優先的に覚える傾向があるのです。
そのため実際以上に「押し寄せてきた」と感じてしまう
ということもあるでしょう。
けれど、もう少し不思議な視点で考えてみると…
こうした現実的な説明に
「なあんだ、そうなんだ=」と納得しないのが、私の悪い癖(笑)
このことについても、
不思議な視点で考え、余計な解釈をしてしまうわけです。
宇宙のリズムは、潮の満ち引きや月の満ち欠けのように「波」でできています。
「お客さんの流れ」もその一部だと考えれば、
――「波が来るときには必ず来る、来ないときには来ない」――
これは自然の“流れの法則”に沿った、とても当たり前のことなのかもしれない、
ただ、
人は無意識のうちに“場の空気”を感じ取り、行動に影響される
もので、
特定の人ーそれはあなたかもしれない
がそこに立っている時間に限って波が押し寄せるのは、
その人の放つエネルギーが周囲に影響を与えている、(共鳴した人達が、知らず知らず同じ動きをしてしまう)、
ーーつまり、
あなたが放つ波動が人の流れを呼び寄せている
可能性だってあります。
あなたは“場の守り人”
また、
こうした人の波に振り回されず、対応しきれているのは、
あなたがその流れを整える存在だからこそ
です。
混雑のときには波を受け止め、静けさのときには次の波を迎える準備を整える。
その役割はまさに“場の守り人”といえるでしょう。
誰も来ない時間は「無駄な時間」ではなく、エネルギーを蓄える神聖な休息。
押し寄せる時間は、そのエネルギーが一気に放たれる瞬間。
静けさも混雑も、どちらも意味があると理解できれば、心の持ち方も違ってきます。
何より――自分がそこに立っているからこそ、
その場に秩序が生まれ、安心して人が集まってこられる
そう考えることができれば、ずっと前向きな姿勢で取り組むことができるでしょう。
受付という場所は、単に人を迎える場所ではなく、
そこに立つあなたは、場の流れを調和させる存在。
静けさも混雑も等しく受け止め、波を整える“場の守り人”
であるといえます。
そして――
日常に潜む「ちょっとした不思議」は、私たちの心のあり方を映し出す鏡でもあり、それを
私達は「メッセージ」として、いかすことができます。
次回は、また別の「日常の謎」を取り上げてみたいと思います。
あなたが最近ふと感じた「なぜ?」も、きっと大切な気づきの入口になるかもしれません。