
◆買い手が現れた!でも、どこに住もうか?
家を売る――人生で何度もあることではないこの出来事に、私たちは
「住みながら売る」
という選択をしました。
家族が多く、
それぞれの生活があり、すぐに出ていく準備が整わなかったからです。
よく、「住みながら売ると売れにくい」と言われます。
生活感が出すぎてしまうから、という理由で。
それでも、
私たちの家には、年内に買い手が現れました。しかも、何組も。
駅も学校も近くて静か、病院やスーパーも徒歩圏内。
やはり「立地条件が良かった」のが大きなポイントだったのだと思います。
◆さて、どこに住もう?
いよいよ家を明け渡す日が決まり、
次の住まいを探さなければならない状況に。
私たちは以前と同じように、あてもなくいくつも物件を巡っていました。
思えば、
どこに住むかを決めるとき、土地勘や生活のイメージができるかどうかが大きな鍵になりますよね。
以前は、
友人が近くにいるとか、通ったことのあるエリアに安心感を抱いたものです。
けれどこのとき、子どもたちはもう学校に通っていないし、夫の仕事も渋滞と無縁な時間帯。
「市内ならどこでもいい」という、逆に難しい状況になっていたのです。
◆紹介は…ない?!
契約時に
「いい物件があれば紹介してください」とお願いしていた「ハウスドゥ」さん。
でも、最終段階になっても一件の紹介もありませんでした。
不思議ですよね。
けれど冷静になってみると、ハウスドゥはあくまで「情報を持っている会社」であって、「物件を勧める仲介業者」とは、ちょっと違うのかもしれません。
結局、私たちは「待っていても仕方がない」と、自ら動き始めました。
◆出会いが、方向を変える
最初に足を運んだのは「住宅情報館」。(※広告ではありません)
そこから物事が一変しました。
「とりあえず、賃貸でも中古でもいいから」と気軽に相談していたのですが、しばらく話した後で店長さんが一言。
「うち、賃貸はやっていないんですよ」
思わず笑ってしまいました。
それでも、その店長さんの誠実な人柄に惹かれ、なぜかそこからトントン拍子に進み始めたのです。
今振り返ると、**「土地に導かれた」**のだと思っています。

◆生きる場所は、魂を満たす場所であってほしい
生まれも育ちも同じ場所。
「この場所が大好き!」と言える人は本当に幸せです。
でも、自分自身が変わるように、住む場所も「合わなくなる日」が来ることがあります。
いくら周囲から「もったいない」と言われても、自分の内側が「もう違う」と感じていたなら、それは次へ進むサインかもしれません。
「人は変化し続けるもの」――
この覚悟があると、心も軽くなっていきます。
◆それでも手放すのは、少し切ない
実は、家族の中で一番家を手放すのに未練があったのは、私かもしれません。
長年一緒にいた車を廃車にするときでさえ、何度も見に行っては名残を惜しむような性格ですから。
それでも、気づいたんです。
「私、もっと幸せになっていい」
「この場所を手放すことが、次の幸せにつながっている」
だから、もし今、あなたが引っ越しについてよく考えるようになっていたら、それがタイミングかもしれません。
◆賃貸?それともマイホーム?
家探しの過程では、「賃貸か購入か」で悩むこともあると思います。
私の経験から言えることはひとつ。
「なんとなく欲しい」だけで買うのは、ちょっと待った方がいいかもしれません。
家は一度買ってしまうと、簡単に手放せません。
引っ越しも大変ですし、理想と違ったとしても大きな損失になることもあります。
必要性が出てくるまで、賃貸で身軽に動ける方が良い時期もあるのです。
◆そして今、私はここにいる
移り住んで一年。
以前は畑だったまわりに、次々と家が建ちはじめました。
まるで、自分たちの新しいスタートに合わせて街も動き始めたようです。
「自分が引っ越してから栄え始める」――なんだか嬉しくなるサインですよね。
住まいは人生の土台。
納得できる場所に出会えたら、それだけで人は元気になれます。
あなたにとっての「魂の居場所」が、必ず見つかりますように。
そして、そこがいつまでも心地よい居場所でありますように。